キールタン Kiirtan

2、3人でも人が集まれば、キールタンを集団でおこなうことができます。もしも、千人もの人々が集うなら、同様にキールタンを皆で行うことができます。あなたがキールタンを行い、パラマプルシャ、[至高なる父]へと向かう時、そのときパラマプルシャの心にもまた、至福の流れが湧き起こるのです。何故なら、数知れないたくさんの愛する心が、[彼]の元へと向かっていくからです。[彼]はとても幸せに感じます。[彼]の献身者たちへのとてつもなく大きな愛により、[彼]の献身者たちが至福に包まれるのを目の当たりにして、パラマプルシャもまた無上の歓びに包まれるのです。「献身者たちの何と素晴らしいこと!」と、[彼]は告げます。パラマプルシャは、一人ひとりの全ての人を愛します。それでもなお、キールタンをさらにもっと続けようとする者をとりわけ愛するのです。そうした彼らに向かって[彼]はこう告げます―――「おいで、おいで、私のそばに、もっとそばに」
これが、パラマプルシャに尽くす正しいやり方なのです。

シュリーシュリーアナンダムルティ

さて、ここで問題となるものは何か……それは、

パラマプルシャ(至高意識~神)が、人々に彼の栄光を称える歌を本当に歌って欲しいと望んでいるのか、ということ。

[彼]は自分の為にキールタンをして欲しいなどと誰にも口に出して求めたりはしません。それでは何故、人々はキールタンを行うのでしょうか?

キールタンは、パラマプルシャに歓びを与える為に、最初に献身者たちの間で誕生したのです。そうやってパラマプルシャを喜ばせる過程で献身者たちは自分を失ってしまうのです。

こうして、キールタンは超美的サイエンス(技法)の範疇に属するのです。つまりは、音楽のすべての分野の中で、キールタンは最良の音楽なのです。そして、音楽は歌とダンスとインストルメンタル(楽器演奏)による構成から成る為、キールタンは歌のみならず、インストルメンタルの部分も含んでいます。これら3つの音楽の側面がうまく組み合わさったとき、非の打ちどころのない完全に我を忘れさせるような無上の空間が生まれるのです。これがまさにキールタンの魅力であり、すぐれたところなのです。   

シュリーシュリーアナンダムルティ

キールタンを行う際、声帯は歌声を発し、両耳は奏でられる音の調べを聴き、両手両足はダンスを踊ります。こうして器官は、終始[聖なる神]に夢中になります。たとえどこかへ行きたくても動けずに手が塞がったままの状態にあるのです。

インドでは、よく知られている迷信があります―――ゴーストが何かに気を取られていないと獲物の首はへし折られてしまう―――と。

同様に、感覚器官と運動器官が[神]への到達に終始向けられていなければ、道に迷ってしまうかもしれません。だからこそキールタンは、全ての器官を霊性の追求に終始向け続けるので、最も効力のあるものなのです。

シュリーシュリーアナンダムルティ

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